外国人技能実習制度・失踪者が過去最多の年5800人を突破

毎年、失踪数が増えている技能実習生。
2015年の外国人の失踪数が過去最多の5800人超えたことが判明したそうです。
単純計算で1日15人の技能実習生が失踪しているという計算になります。

そのうちのほとんどが不法滞在者となり、日本のどこかにいるというわけです。

国籍の内訳をみると、トップが中国人の3116人で、続いてベトナム人1705人ミャンマー人336人
ベトナム人に関しては2014年の失踪数が787人だったことを考えると、たった1年で2倍以上の失踪者がでていると衝撃的な結果が出ています。

2016年に日本で働く外国人労働者が初の100万人を超えたというニュースがありましたが、技能実習生・留学の数もこの中に含まれており、
留学生はアルバイト、技能実習生はあくまで実習のはずなのに、外国人労働者という枠にいれてしまってもいいのだろうかとは思います。

SNSが発達するほど失踪は増えていく

数字を見ても技能実習生の増加と失踪者の増加比例しており、この先も失踪者増えていくのは必然と思われます。
さらに昔と違い、スマホやSNSがあり外部と連絡を取ることが容易であり、ブローカーがSNSを通じて日本国内のもっと賃金のいい仕事(当然、不法就労)を紹介したり、
すでに失踪して不法就労で日本で働いている人間が同じ国籍の技能実習生をSNSを通じて誘ったりしているそうです。

また、SNSは技能実習生にとっても、外部の生活を知れる道具であり、
別の企業や業種で働いている技能実習生の仲間がSNSでいい生活や給料をたくさんもらったとUPすれば、それを見て自分の実習先と比べ不満はどんどん溜まっていきます。
そうすることが蓄積することによって失踪を考え始めたりします。

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3年間という契約期間

実習生が働く現場は当然、人手不足の現場で日本人も働かないような低賃金できつい仕事が多い。
基本的にその地域の最低賃金で働かされ、その中から社会保険や税金、家賃、光熱費も支払っていかないといけないのです。
送り出し機関から保証金を取られているケースや多額の仲介料を払っているケースもあり、3年未満で帰ることは許されません。
もうダメだと思い、帰るくらいなら不法就労をしてでも賃金の多い職場に移った方がいいと考えるのは必然かもしれません。
はっきり言って追い詰められた人間は正常な判断ができません。

組合の営業活動はまさに奴隷商人

「格安な外国人技能実習生をお求めですが?」ある組合のホームページに書いていた文言です。
技能実習生を受け入れる活動をしている組合は日本全国に多数あり、本来組合は営利活動を目的としないと謳っておりながら、ほとんどの組合が利益を求める為に様々な営業活動を行なっております。
組合側としては技能実習生を雇うメリットを説明するにあたり、格安、真面目、途中で辞めれません(技能実習生は3年間の中で自分の都合で職場を変えることは出来ない)という営業トークをします。
当然、日本語もろくに話せない専門性もない人材を派遣するのだからこれしか言うことがないのですが・・・
*実習生や企業のことも考えて真面目に取り組んでいる組合も当然あります。

まとめ

政府が失踪対策に本気で取り組んでいるとは言いづらく、むしろ外国人労働者を増やすことしか考えてない?
毎年、技能実習の職種も増えていますし、介護の受け入れもほぼ決定しています。
対策としては賃金をあげるなり、送り出し機関を厳選して少なくしない限りしないと厳しいような気もします。
賃金に関しては最低日本人の未経験者と同じにするべきで、それなら外国人を雇うメリットがないという企業があればもう潰れればいいんじゃないかと思います。