【ASEAN】東南アジア最強 インドネシア国軍の強さ

 

東南アジア最多の人口(約2億6000万人 2017年)を持つインドネシアの軍事力について解説します。
インドネシア国軍は陸軍・海軍・空軍の3軍種からなり、432,129名の人員を有しています。
2017年の世界軍事力ランキングでは、14位にランクされており、これはASEAN地域ではトップのランキングとなっています。ちなみにASEAN2位はベトナムでベトナムの世界ランキングは16位となっています。
インドネシア国軍が誕生したのは、インドネシア独立戦争の最中にゲリラ戦部隊が最初と言われているそうです。

 

インドネシア国軍の軍事力

インドネシア 国軍は志願兵制度でありながら、約40万人の正規軍を有しています。それに加え、40万人以上の予備役がいます。

 

陸軍

海洋国家でありながら陸軍の軍人の数(約30万人)が圧倒的に多く、国防予算も陸軍のほうに多く回されているようです。よって陸軍がインドネシア 国軍の中で一番強いと言われています。

なぜ海軍・空軍に比べ陸軍にここまで力を入れているのか分かりませんが、おそらく多民族国家ゆえの民族・宗教間での紛争をいくつか抱えており、治安維持も軍隊の重要な任務に位置付けられているからでしょう。

陸軍の装備としては近年、ドイツから「戦車レオパルド2」を約100両購入した件が大きく話題になっていました。

小銃類はPindad SS1自動小銃(国営企業PT Pindad 製造)を主力小銃として使用。他にも国営企業PT Pindad 製造の銃をいくつか使用している。特殊部隊は主にH&K G36・AK-47などの外国製を使用しているそうです。

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海軍

また世界最大の群島国家であるインドネシア にとって海軍も国家防衛の為に非常に重要な部隊です。近年話題になったのはインドネシア の領海内で不法に操業をする中国籍の漁船を拿捕し、爆破したことです。これはインドネシア 内で問題視されている外国籍の不法漁船に対して、メディアを使用したパフォーマンスで国内外へ向け違法操業に対する姿勢を見せつけました。

しかし、陸軍に比べ海軍は貧弱だと言われており、兵力は人員45,000人と艦艇203隻、航空機65機。装備も旧式が多く、整備にも限界がきているそうです。

さらに、近年は中国が南シナ海のナトゥナ諸島沖の排他的経済水域(EEZ)を「伝統的な漁場」と呼び、権利を主張したり、フィリピン・ミンダナオ島周辺海域ではイスラム系過激派組織が海賊行為を繰り返しインドネシア近海の緊張状態が高まっています。

そうした背景もあり、政府は装備の新規調達を進め、海軍の近代化を早急に取り組もうとしているようです。

空軍

1946年に創設された空軍は27,850名の人員と346機の航空機を有しており、少数ではあるが戦闘爆撃機としてアメリカ製のF-16やロシア製のSu-30を所有しています。

東南アジアでタイ空軍に続いて2番目に古いこの歴史ある空軍は、2024年までに戦闘機180機体制をめざしているが予算等も考慮するとこれは現実的に考えて難しそうです。

 

まとめ

インドネシアにおける軍人の社会的地位は高く、将来は軍の将校になりたいと考えているインドネシアの子供は多いそうです。徴兵制の国とは違い、志願兵制度を採用している軍隊は非常にモチベーションが高く兵隊一人一人の能力も高いと言われています。これから人口の多いインドネシアは経済発展もしていき、隣国や大国中国に対する為に益々軍事力を上げていくと予想されます。